人生いろいろ
鋳物工場の仕事。
キュポラと言うのを、知っていますか?
レンガと粘土で、作り、鋳物を、1400度で、溶かす為に、作った炉です。
そこで、作業をして、いました。
朝8時から、マスク、ゴーグルをして、キュポラの整備をします。
それから、燃えやすいものを入れて、次に、コークス(石炭カス)を入れて、温度を高めます。
次に、製品である、鉄くず、針金、胴などの安い材料を入れます。
溶かした製品を、大きな、ひしゃくで、取り、砂で、作った、型に流して行くのです。
そこは、まるで、地獄絵図。
砂ぼこりと、灼熱、溶けた製品が、弾け、手や顔を、焼いていきます。
2時間やれば、15分休み、また、作業でした。
製品は、型から外されると、プラモデルで言う、つなぎ部分を切り離し、きれいに、研磨しなくては、なりません。
グラインダーで、研磨していると、製品のクズが、鼻から、口から入ってきます。
まだ、製品が、熱いので、皮手袋の中に、入ることは、よくありました。
給料は、総額で、17万円。手取りで、12万円ぐらいです。
ボーナスは、10万円ぐらいです。
バルブのキッズと言う工場の下請けなので、安いのです。
また、50~60代の人が、多く、働く人も少ない、行くところも、無いのが、田舎です。
作業は、pm7時ぐらいに終わり、辺りは真っ黒ですが、毎日同じ、単純作業を繰り返しても、仲間との会話で、救われていました。
また、あした。会おう、これだけです。
今でも、火傷のあとは、残っていますが、いい思い出です。
よく、日射病にかかったり、冬は、寒いので、キュポラに、みんな、集まっていました。
地獄のような、ひどい仕事でしたが、だからこそ、連帯感が、生まれるのです。
徹夜仕事も、経験しましたが、(1人徹夜は、さびしい)酔いしれている自分が、いま す。
この仕事は、自分の仕事だと。
今、社畜だそうです。(うまいこと言う)
でも、一生懸命仕事してる奴に、付き合ってやるか。みたいなものありませんか。隣の奴に。
いちれんたくしょう、ですよ、世の中は。
映画キュポラのある街。吉永小百合でしたかね。
だが、作業は、過酷な現場でした。
実は、私、気になることは、やってみたい。その悪い癖です。(杉下右京)
では。